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足関節捻挫

症状

足関節捻挫は、足首に不自然な力が加わることで発生する、非常に身近な外傷です。受傷直後には、足首の外くるぶし周辺に強い痛みや腫れ、内出血(青あざ)が現れることが多く、痛みのため歩くことが困難になる場合もあります。

捻挫の症状の現れ方は、靭帯の損傷の程度によって異なります。強い痛みを伴い、受傷後すぐに腫れや皮下出血が顕著になる場合は、靭帯が大きく損傷している可能性が高いと考えられます。一方で、「少しひねっただけ」と感じ、わずかな痛みや腫れしか見られない場合でも、軽度の捻挫を起こしていることがあります。また、腫れがほとんどなく歩行が可能であっても、捻挫の可能性を否定することはできません。痛みの部位が外くるぶし周辺か、内くるぶし周辺かによって、損傷した靭帯の場所をある程度推測することも可能です。

足関節捻挫の重症度は、靭帯の損傷の程度によって、以下の3段階に分類されます。この分類は、治療方針や競技復帰までの期間を決定する上で非常に重要です。

重症度靭帯の損傷主な症状歩行の可否治癒期間の目安
Ⅰ度(軽度)靭帯が伸びる程度の微細な損傷わずかな痛みと腫れ軽い走行も可能数日〜数週間
Ⅱ度(中等度)靭帯が部分的に断裂している状態明らかな腫れと痛み、関節の軽度の不安定性歩行は可能だが困難数週間〜数ヶ月
Ⅲ度(重度)靭帯が完全に断裂している状態強い腫れと痛み、著しい不安定性、皮下出血歩行困難数ヶ月〜

原因

捻挫とは、外部から不自然な力が関節に加わることで、その関節を安定させている靭帯や関節包(関節を包む袋)が損傷することです。足関節捻挫は、スポーツ中のジャンプの着地時に他者の足を踏んでしまったり、段差を踏み外したりするなど、日常的な場面でもよく起こる身近な外傷の一つです。

足首の捻挫のほとんどは、足首を内側にひねってしまう「内返し捻挫」であり、その結果、足首の外側にある前距腓靭帯や踵腓靭帯などが損傷します。まれに足首を外側にひねる「外返し捻挫」が起こることもあり、その場合は足首の内側の靭帯が損傷します。

診断

足関節捻挫の診断は、受傷時の状況を詳しく伺う問診、そして患部の痛みや腫れの有無を確認する触診から始まります。

次に、骨折の有無を確認するために、患部のレントゲン撮影を行います。特に成長期のお子様の場合、靭帯の付着部で小さな骨折を伴うケースがあるため、入念な確認が不可欠です。

さらに当院では、レントゲンでは確認できない靭帯や腱などの軟部組織の損傷を評価するために、超音波(エコー)検査を積極的に活用しています。エコー検査は、損傷した靭帯がどの程度伸びたり断裂したりしているか、内出血の有無などをリアルタイムで確認できるため、患部の状態を正確に把握する上で非常に有用です。エコー検査の大きな利点は、医師がモニターに映る患部の映像を患者様と一緒に見ながら、損傷の状態について分かりやすく説明できる点です。これにより、患者様ご自身もご自身のケガの状態を視覚的に理解し、今後の治療計画について納得していただくことができます。また、エコー検査は治療後の回復過程を定期的に追跡し、靭帯の修復具合を確認する上でも役立ちます。

治療

足関節を捻挫した直後に行うべき応急処置の基本は、「RICE処置」です。RICEとは、患部の内出血や腫れ、痛みを最小限に抑えることを目的とした以下の4つの処置の頭文字を並べたものです。

  • Rest(安静):患部を動かさず安静に保ちます。
  • Ice(冷却):氷のうなどで患部を冷やし、炎症を抑えます。
  • Compression(圧迫):弾性包帯やテーピングで患部を適度に圧迫し、腫れを抑えます。
  • Elevation(挙上):患部を心臓より高い位置に上げて、内出血や腫れを防ぎます。

軽度から中等度の捻挫は、基本的には保存療法で治癒を目指します。損傷の程度に応じて、テーピング、包帯、あるいは硬性材料を用いて患部を固定し、靭帯が自然に修復されるのを待ちます。捻挫の治療において、リハビリテーションは固定期間と同様に重要です。適切なリハビリを行わないと、足首の不安定感が残ってしまい、捻挫を繰り返しやすい状態になってしまうことがあります。リハビリは以下の3段階で進めます。

  1. 初期: 受傷直後のRICE処置を行い、患部の安静を保ちます。
  2. 中期: 痛みが落ち着いてきたら、固くなった足首の可動域を回復させる運動や、足関節周囲の筋肉を鍛える筋力トレーニングを行います。具体的な例として、足の指でタオルを手繰り寄せる「タオルギャザー」や、チューブを使ったトレーニングなどがあります。
  3. 後期: バランス能力を強化する運動や、ジョギング、ストップ動作といった実践的なトレーニングを行い、スポーツや日常生活への復帰を目指します。

保存療法やリハビリテーションを十分に行っても、捻挫の後に慢性的な痛みが残ってしまうケースが少なくありません。当院では、このような難治性の痛みに対して「体外衝撃波治療」を先進的な治療選択肢の一つとして提供しています。体外衝撃波治療は、患部に高エネルギーの衝撃波を照射することで、増えすぎた痛みの神経を破壊し、痛みを軽減するだけでなく、組織の修復を促す効果も期待できます。この治療は、メスや注射針などを使用せずに行えるため、身体への負担が少なく、安心して治療を受けていただけます。治療は数十分程度で完了し、多くの場合、治療後すぐに歩くことが可能です。

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