再生医療(PRP療法)

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PRP/HD-PRP療法 よくあるご質問(FAQ)

効果に対するご質問

Q: PRP療法・HD-PRP療法とはどのような治療ですか?

A:PRP療法は、患者様ご自身の血液を使った再生医療です。少量の血液を採取し、遠心分離で血小板を多く含む部分(多血小板血漿:PRP)を取り出して患部に注射します。血小板には組織修復を促す成長因子が含まれており、注射により「自己治癒力」を高め、痛みの軽減や回復を図ります。
HD-PRP療法は、PRPをさらに高濃度に調整したもので、血小板濃度を通常のPRPより高めることで、炎症を抑える作用や修復促進作用をより強化した治療です。特に関節内の炎症や進行した変性疾患で、より積極的な痛みコントロールを狙う場合に用いられます。
どちらも手術をせず注射のみで行える低侵襲治療で、ご自身の血液を使うため安全性が高いのが特徴です。

Q: この治療はどんな症状や疾患に効果がありますか?

A:PRP・HD-PRP療法は、関節や靭帯・腱の慢性痛や損傷に幅広く応用されています。

  • 全身の関節の痛み(変形性関節症など):炎症と痛みを和らげ、進行抑制をサポート。特に中等度までの膝関節症で有効性が報告されています。
  • 全身の腱や靭帯の慢性損傷:野球肘、膝蓋腱炎、アキレス腱炎、足底腱膜炎、肩の腱板損傷など。炎症を抑え、組織修復を促進します。
  • 筋肉のケガ(肉離れなど):治癒スピードを高め、早期復帰をサポートする目的で使用されます。
  • 骨折:治癒スピードを早めたり、骨の癒合が得られにくいケースで癒合を促進したりする目的で使用されます。
    ※症状や進行度により、PRPとHD-PRPを使い分けます。

Q: どのくらいで痛みや症状の改善を実感できますか?

A:効果の現れ方には個人差がありますが、一般的に数週間程度で痛みの軽減など改善を感じ始める方が多いです。注射直後から即座に痛みが消えるような即効性は通常ありません。PRPやHD-PRPは注射後に組織の修復・再生プロセスを促進していく治療のため、ゆっくりと時間をかけて症状が改善していきます。早い方で1〜2週間、遅い場合でも1〜2か月ほどで「そういえば痛みが和らいできた」と実感されるケースが多いです。特にHD-PRP療法は十分な量の血小板を一度に供給するため効果を早く実感される方が多い傾向にあります。
なお、効果の出方は病状の程度や生活環境によっても異なります。治療後しばらくは焦らず経過を見守りつつ、適切なリハビリなどを並行して行うことで効果を引き出しやすくなります(※リハビリの併用については後述)。

Q: 効果はどれくらい持続しますか?再度治療が必要ですか?

A: 効果の持続期間は治療法によって異なります。膝関節の治療の例では60~100億個の血小板を注入することが必要と言われています。PRP療法では、1回の治療で約20億個程度の供給が可能です。炎症が軽い方は1回目の注射から効果を実感される方もいらっしゃいますが、基本的には3回の注射をセットに治療を行います。3回の治療で平均的に1年程度効果が持続したと報告されています。一方、HD-PRP療法では1回の治療で平均的に90~150億個程度の血小板を供給可能です。そのため1回の治療で約1~1年半効果が持続したとの報告があります。ただし効果の持続も個人差が大きく、症状が再び悪化した場合には再度治療を検討することもできます。いずれの場合も、定期的な経過観察を行いながら主治医と相談して治療計画を立てていきましょう。

Q: PRP/HD-PRPで傷んだ軟骨や組織は元通りになりますか?

A:PRP/HD-PRP療法は、組織の自己修復を助け痛みの軽減や機能の改善をもたらす治療ですが、変形した軟骨や骨を元通りにする魔法の治療ではありません。治療を行う組織のもともと持っている修復力の高さにその効果は依存します。例えば変形性膝関節症で生じた軟骨のすり減りや関節周囲の骨棘(とげ状の骨形成)、O脚変形そのものが注射で消えるわけではありません。あくまで軟部組織の修復促進や炎症抑制によって痛みを和らげ、関節の状態悪化を抑えることが目的です。したがって、重度に変形が進んだ関節では効果が限定的である可能性もあります。逆に、変形が軽度〜中等度のうちに治療を受けるほど効果が高いことが報告されています。PRP/HD-PRP療法は関節や腱の状態を少しでも改善し、痛みを取ることで生活の質を高める治療とお考えください。軟骨そのものの再生や根本治癒を保証するものではない点は、正しくご理解いただくことが重要です。
一方、筋肉や骨などの組織の自己治癒力が高い組織の場合は組織修復の促進効果がより期待できます。

安全性に関するご質問

Q: 副作用やリスクはありますか?

A:PRP/HD-PRP療法はご自身の血液を用いる自家治療のため、異物を入れる治療に比べて副作用が少ない安全性の高い治療法とされています。最大のメリットはアレルギー反応や拒絶反応のリスクが極めて低いことです。また、注射に使用するキットや遠心分離装置は再生医療の安全基準を満たした専用の医療機器を用いており、無菌操作で行いますので安心です。一般的な注射と同様に、注射部位の軽い痛み・腫れ、内出血が起こることがありますが、ほとんどは一時的で自然に治まります。PRPそのものによる深刻な副作用の報告は現在のところ非常に稀であり、欧米で広く支持されている理由の一つにもなっています。もちろん新しい治療ゆえに未知のリスクがゼロとは言い切れませんが、当院では事前に十分な説明を行い、無菌操作・エコーガイドで安全性を確保しています。

Q: 感染の心配はありますか?

A:注射を行う以上、ごくわずかではありますが感染のリスクは存在します。しかしそのリスクはヒアルロン酸関節注射など通常の関節内注射と同程度と考えられています。当院では完全無菌下で手技を行い、エコーガイド下で正確に注射することでリスク低減に努めています。また、PRP/HD-PRP療法の作製工程についても、採血から注射まで院内で約1時間以内に完結します。これは、培養など長期間を要する他の再生医療に比べ細菌汚染のリスクが極めて低いことを意味します。以上のように万全の感染対策を講じていますが、万一注射部位に発赤・熱感・強い痛みが出た場合には早めに医師までご連絡ください。

Q:  自分の血液を使うとのことですが、アレルギーや拒絶反応の心配はありませんか?

A:ご自身の血液由来の成分のみを使用するため、アレルギーや拒絶反応のリスクは基本的にありません。これがPRP/HD-PRP療法の大きな利点です。ヒアルロン酸やステロイドの注射では、ごく稀に薬剤に対するアレルギー反応が起こることがありますが、PRP/HD-PRPではその心配がほとんどない点で安全性に優れています。ただし、ごく稀なケースとして、採血時の抗凝固剤や作製過程で混入するごく微量の物質に反応する可能性はゼロではありません。しかし現在まで重篤なアレルギー報告はなく、安心して受けていただける治療と言えるでしょう。

適応に関するご質問

Q: 私はPRP/HD-PRP療法を受けられますか?誰でもこの治療は可能でしょうか?

A: PRP/HD-PRP療法療法は年齢や性別を問わず幅広い患者様に適用できる治療です。手術と異なり注射のみで体への負担が小さいため、高齢の方でも安心して受けていただけます。実際、当院でもご高齢の変形性膝関節症の患者様からスポーツ現役世代の方まで、多くの方がこの治療を受けています。基本的には「保存療法では効果不十分だが手術は避けたい」というケースで適応となることが多いです。ただし、以下のような場合には治療を見合わせることがあります:

  • 注射部位に明らかな感染(化膿)がある場合(まず感染治療が優先されます)
  • 重篤な血液疾患がある場合(極端な血小板減少症などはPRPを作製できません)
    現在がん治療や自己免疫疾患の治療中である場合
  • 長期大量のステロイド薬を内服中の場合(免疫抑制状態では効果が出にくい可能性があります)

上記に該当する方でも状況によっては可能なケースもありますので、まずはご相談ください。原則として多くの患者様にとって安全に受けられる治療ですが、持病や治療中のお薬によって制限がある場合もあります。事前の診察で適応を慎重に判断いたします。

Q: 高齢ですが、本当に効果がありますか?

A: はい、年齢に関係なく効果は期待できます。前述の通りPRP/HD-PRP療法はご高齢の方でも安心して受けられる治療ですが、「高齢だと治癒力が落ちているのでは?」と不安に思われるかもしれません。しかし臨床的には、高齢の変形性関節症の患者様でもPRP/HD-PRP注射により痛みの軽減が得られるケースが数多くあります。実際、人工関節手術が難しいご高齢の方に対して、本治療が最後の砦として痛みの緩和に貢献しているとの報告もあります。もちろん若年者に比べ治癒ポテンシャルが低下している可能性はありますが、「やらないよりはやった方が良い」というスタンスで多くの方が治療を受けています。注射による副作用も少なく、万一大きな効果が得られなくても体へのダメージはほとんどありません。年齢を理由に諦めず、まずはご相談いただければと思います。

Q: 若いスポーツ選手でも受けていますか?

A: はい、スポーツ障害に対して若年のアスリートにも広く行われています。もともとPRP療法はプロスポーツ選手の早期復帰目的で用いられ始めた経緯があります。たとえば野球肘や靭帯損傷、筋肉の肉離れなどで、手術をしないで治したい場合にPRP療法が選択されてきました。有名なスポーツ選手がPRP療法を受けて劇的に復帰したという報道も増え、アマチュアや学生世代にも普及しつつあります。もちろん年齢に関係なく効果が期待できる治療ですので、部活動での怪我に悩む学生さんから趣味でスポーツを楽しむ中高年の方まで、幅広い層のアスリートに適用できます。当院でも必要に応じて積極的に取り入れ、競技復帰のお手伝いをしています。

Q: 関節の変形がかなり進んでいると言われました。それでもPRP/HD-PRPは効果がありますか?

A: 変形の程度によって効果が得られにくい場合もあります。特に変形性膝関節症で軟骨がほとんど無くなり骨同士が擦れ合っているような重度のケースでは、PRP/HD-PRPで得られる改善はどうしても限定的です。このような場合、最終的には手術(人工関節置換術など)を検討する必要があるかもしれません。ただし、「変形が軽度〜中等度の段階であればPRP/HD-PRP療法が痛みの軽減に有効」とする研究結果も多く、進行を遅らせる目的でも早めに治療する価値は十分にあります。実際、変形が中等度までの膝関節症患者さんではHD-PRP療法によって痛みが和らぎ日常生活が改善したケースが報告されています。重度の変形で関節の可動域が極端に制限されている場合などは、劇的な改善は難しいのが現状です。主治医が画像診断等で関節状態を評価し、治療適応の有無や期待できる効果について正直にお伝えしますので、まずはご相談ください。

Q: 治療を受けられない人はいますか?(禁忌はありますか?)

A: 絶対的な禁忌症(この治療が受けられない条件)はいくつかあります。例えば重度の血液疾患(血小板の異常など)がある方、注射部位に感染や悪性腫瘍がある方、あるいは全身状態が非常に悪い方などはPRP/HD-PRP療法を行えません。また、先述したように現在がん治療中の方や自己免疫疾患で免疫抑制剤を使用中の方、長期間高用量のステロイドを服用中の方も基本的には避けたほうが良いでしょう。それ以外では、ご高齢でも持病があっても多くの方に安全に実施できます。ただし治療前には必ず医師が問診・診察を行い、患者様ごとに適応可能か判断します。ご不明な場合は遠慮なくお問い合わせください。

他の治療との比較に関するご質問

Q: ヒアルロン酸注射との違いは何ですか?
A
: 作用の仕組みと持続期間に違いがあります。ヒアルロン酸注射は関節の潤滑油のような役割を果たし、一時的に動きを滑らかにして痛みを和らげます。一方、PRP/HD-PRP療法は体の治癒メカニズムに働きかける治療です。血小板由来の成長因子によって軟骨や腱の修復を促し、炎症そのものを抑えることで痛みを改善します。効果の持続期間も異なり、ヒアルロン酸は数週〜1か月程度で効果が薄れることが多いのに対し、PRP/HD-PRPは数か月から年単位で効果が持続するケースがあります。例えば変形性膝関節症では、ヒアルロン酸注射を月1回数回行っても痛みが残る方に対し、PRPやHD-PRPを試すことでより長期の痛み軽減が得られることがあります。ただし、ヒアルロン酸にも軟骨保護効果があり、初期には有効な場合も多いです。両者は競合するというより、症状の程度に応じて使い分ける治療と考えると良いでしょう。

Q: ステロイド注射との違いは何ですか?

A: ステロイド(副腎皮質ホルモン)注射は強力な抗炎症作用によって関節や腱の炎症を急速に抑え、即効的に痛みを軽減させる治療です。一方のPRP/HD-PRP注射は即効性は劣るものの、組織の治癒力を高めることで根本的な改善を図るアプローチです。ステロイド注射は短期的には非常に有効ですが、効果が切れると再燃しやすく、繰り返し何度も打つと軟骨や腱の組織を弱くしてしまうリスクがあります。一方、PRP/HD-PRPはご自身の成長因子で組織を修復・強化するため、繰り返し行っても組織を傷めません(むしろ治癒を助けます)。また副作用の面でも、ステロイドは血糖上昇など全身への影響があり得ますが、PRP/HD-PRPは局所治療であり全身的な副作用はほとんどありません。総じて、急な痛みにはステロイド、根本的な治癒にはPRP/HD-PRPと使い分けられることが多いです。長期的に見て再発予防効果を期待するならPRP/HD-PRP療法が有用でしょう。

Q: 手術(人工関節置換術など)との違いは何ですか?

A: 侵襲(体への負担)の大きさと得られる効果の範囲が異なります。人工関節置換術や靭帯再建術などの手術は、変形した関節を人工物に置き換えたり切れた靭帯を繋ぎ直したりすることで、構造的な問題を直接解決できる治療です。効果も大きく、重度の変形や断裂でも劇的に改善する可能性があります。しかしながら手術は入院・麻酔を伴い、術後リハビリや合併症リスクもあります。一方、PRP療法は手術と保存療法の中間に位置する治療と言えます。注射のみで入院も不要な反面、重度の構造的問題を治せるわけではなく、痛みの軽減や治癒促進といった機能的改善が中心です。例えば変形性膝関節症で手術をするほどではないが痛みが辛いという場合に、PRP/HD-PRPが有力な選択肢になります。逆に、関節の変形が極めて重く日常生活も困難な場合は、注射では限界があり手術が適していることもあります。まとめると、手術は根本修復だが負担大、PRP/HD-PRPは負担小で痛みの改善を図る治療です。患者様の状態に合わせて最適な方法を選択していきます。

Q: 幹細胞治療など他の再生医療との違いはありますか?

A: 再生医療にはPRP/HD-PRP療法以外にも幹細胞を用いた治療など様々な種類があります。それらとの大きな違いは、PRP/HD-PRP療法は細胞培養を必要としないシンプルな処置である点です。幹細胞治療では患者様自身の細胞を培養・増殖させてから体内に戻すため、どうしても日数がかかり費用も高額になります。また培養過程での感染リスク管理も重要です。PRP/HD-PRP療法は採血から注射まで1時間程度で完了し、培養を介さないぶん感染リスクが低く抑えられています。費用面でも、幹細胞治療は数百万円規模になるケースがありますが、PRP療法は数万円程度から受けられることも大きな違いです(詳細は費用Q&A参照)。一方で、幹細胞治療は重度の組織欠損に対して再生力を発揮する可能性があり、PRPでは効果不十分なケースで検討されます。いずれも一長一短がありますので、主治医とよく相談のうえ最適な治療法を選択しましょう。

費用と保険に関するご質問

Q: 治療費はいくらですか?

A: 当院での費用(税込)は、以下の通りとなっております。

1回あたりの治療費用(税別)
PRP療法(供給血小板 平均20億個)40,000円
HD-PRP療法 高濃度(供給血小板 平均90億個)170,000円
HD-PRP療法 超高濃度(供給血小板 平均150億個)250,000円

症状の部位や範囲によっては多少費用が変動する場合がありますので、詳しくは受診時にご説明いたします。当院ではクレジットカード等でのお支払いにも対応しております。高額にはなりますが、手術を回避したい患者様にとって有効な選択肢としてご検討ください。

Q: 保険は使えますか?なぜ保険適用されないのですか?

A: 現状では公的医療保険の適用外(自由診療)となります。理由は、この治療が日本ではまだ新しく、公的保険で認められた標準治療になっていないためです。欧米では広く行われていますが、日本では再生医療等安全性確保法に基づき認可・提供されているものの、保険収載には至っていません。そのため費用は全額自己負担となります。当院では再生医療提供計画を届け出て適切に本治療を提供しておりますが、公的補助がない点をご理解ください。今後十分な有効性エビデンスが蓄積され保険適用となる可能性もありますが、2025年現在では自由診療扱いとなっています。

Q: 医療費控除の対象になりますか?

A: はい、医療費控除の対象となる可能性があります。本治療は痛みの改善を目的とした治療行為であり「治療を目的とする医療費」に該当すると考えられます。そのため、その年の総医療費が一定額を超えた場合には、確定申告で医療費控除を受けられる可能性があります。実際に控除が適用できるかは個々の状況や税務署の判断によりますので、詳細は税理士や所轄税務署にご確認ください。当院でも領収証の発行などサポートいたしますので、ご希望の際はお申し出ください。

治療法・流れに関するご質問

Q: 治療はどのように行いますか?(当日の流れや処置方法)

A: 外来で約1時間ほどのお時間をいただき、次のような手順で行います。

  1. 採血(血液採取): 患者様の腕から静脈血を必要量(PRPの場合約15mL、HD-PRPの場合は約80~170ml)採取します。血液の加工: 採取した血液をその場で遠心分離機にかけ、血小板を多く含む血漿部分を抽出します。これがPRP(多血小板血漿)です。HD-PRP場合はの場合は、さらに専用のカートリッジで調整を行います。PRPの場合は10分ほど、HD-PRPの場合はトータル30分ほど要します。
  2. 患部への注射: 出来上がったPRP/HD-PRPを、そのまま患部に注射します。関節や靭帯への注射はエコー(超音波)で患部を映しながら行うため、的確な部位に安全に投与できます。注射そのものは数分で完了します。必要に応じて局所麻酔や氷冷などで痛みを和らげながら実施します。
  3. 経過観察: 注射後はベッドで20〜30分ほど安静にし、気分不良や出血がないか観察します。その後問題なければ歩いてご帰宅いただけます。

以上が当日の流れです。入院は不要で、来院からお帰りまで約1時間〜1時間半程度とお考えください。初回は説明等にもう少しお時間を頂く場合があります。

Q: 入院は必要ですか?通院でできますか?

A: 入院の必要はなく、すべて外来通院で受けていただけます。治療当日は採血と注射の後、少し院内で休んで問題なければそのままお帰りいただけます。体への侵襲が少ない治療ですので、入院どころか治療直後から歩いて帰宅できる方がほとんどです。遠方から来院される方も日帰りで受けていただけます。ただし、安全のため当日は激しい運動や長時間の入浴は避けていただきます(詳細は後述の「治療後の注意点」参照)。基本的には手術と違い通院ベースで気軽に受けられるのがPRP/HD-PRP療法の利点です。

Q: 注射は痛いですか?

A: 注射針を刺す処置ですので多少の痛みや刺激は伴います。注射時の痛みは注射部位によって変わります。関節内であればスペースのあるところにPRPを注入することになるので、注入時にあまり痛みを感じることはないでしょう。一方で、筋肉や腱自体に注射をする際は組織内の内圧が上がるため痛みを伴います。ただ、痛みは通常の関節注射や採血と同程度で、強い痛みが長く続くことはほとんどありません。
患部への注射時には、麻酔をしたり細い針を使用したりすることで痛みを和らげる工夫をしています。特に炎症が強い部位への注射では、一瞬「ズン」と重たい痛みを感じることがありますが、数分で落ち着くケースが大半です。どうしても不安な場合は局所麻酔の注射を併用することも可能です(※ただし麻酔薬によってはPRPの作用を弱めるおそれがあるため必要最小限にとどめます)。いずれにせよ耐えられないような激痛ではありませんので、リラックスして臨んでください。万一治療中に強い痛みが走った場合はすぐにお知らせいただければ適切に対処します。

Q: 採血量はどれくらいですか?大量に血を取られますか?

A: 採血量は治療法によって異なりますが、ご心配には及びません。PRP療法では約15mL(小さな試験管2本程度)の採血です。HD-PRP療法では約80-170mLとやや多めですが、献血1回分(200mL)の1/4程度であり、体への影響はほとんどありません。貧血気味の方でも一時的にふらつくほどの量ではありませんのでご安心ください。採血後に気分が悪くなった場合は横になって休んでいただけますし、当院スタッフが常に様子を見守ります。採血が苦手な方も、できるだけ負担なく実施できるよう配慮いたします。

治療後・日常生活に関するご質問

Q: 治療後の安静や日常生活での制限はありますか?

A: 基本的に大きな制限はありませんが、無理は禁物です。注射当日は患部を安静にし、激しい運動や長時間の負荷は避けてください。例えば膝に注射をした場合、当日はランニングやジャンプなど膝に強い負担のかかる動作は控え、できれば自宅で安静に過ごすことをおすすめします。日常生活の軽い動作(歩行や家事動作など)は問題ありません。治療後1~2日程度は軽めの活動に留め、様子を見るようにしましょう。その後、痛みが落ち着いてくれば徐々に通常の運動やお仕事に復帰して構いません。リハビリテーションについても、注射後3日目くらいから再開します。早期に無理をすると痛みが増す恐れがありますので、最初の数日は身体をいたわってください。

Q: 注射当日や翌日に気をつけることはありますか?(入浴など)

A: はい、いくつか注意事項があります。入浴は当日から可能ですが、注射部位を長時間お湯につけないようにしてください。針孔からの感染予防のため、当日はシャワー浴程度にとどめ、湯船に浸かる場合も患部を濡らしすぎないよう配慮しましょう。また、注射当日は飲酒は控えめにし、体を冷やさないようにしてください。治療当日の運転は基本的には差し支えありませんが、膝に注射をした場合は違和感が出ることもあるため、長距離運転は避けたほうが無難です。注射後に万一気分不良や痛みの著名な悪化を感じた場合は、我慢せずすみやかに当院までご連絡ください。スタッフが適切に対応いたします。

Q: 治療後、痛みがぶり返したり悪化したりすることはありますか?

A: 一時的に痛みや腫れが強くなることがありますが、ほとんどは一過性です。PRP/HD-PRP注射後しばしば報告される現象として、治療前より関節が腫れる・熱感が出るといった症状があります。これは関節内の環境が大きく変化することによる一時的な反応と考えられており、通常は数日以内に落ち着いていきます。例えば膝に水が溜まったり、注射部位に張り感が出たりすることがありますが、慌てず安静にして様子を見てください。痛みが強い場合は氷で冷やすとともに、必要に応じて当院で痛み止めを処方いたします(※通常のNSAIDs〈非ステロイド性消炎鎮痛剤〉は血小板の働きを抑えるため、効果を妨げにくいタイプの鎮痛剤を選択します)。これらの症状はあくまで好転反応(治癒過程の一部)であることがほとんどで、時間経過とともに改善していきます。ただし激しい痛みが続く場合は我慢せず受診してください。

Q: リハビリや運動療法は続けてもいいですか?併用できますか?

A: むしろ、痛みが和らいだら積極的にリハビリを続けることが大切です。PRP/HD-PRP療法で痛みが軽減しても、適切なリハビリテーションを継続しないと十分な機能回復は得られません。例えば変形性膝関節症では、注射によって痛みが和らいでも関節のこわばり(拘縮)がすぐに治るわけではありません。痛みが減ったこの機会にリハビリに取り組み、関節周囲の筋肉や靭帯を柔軟に強化することで、状態のさらなる改善と再発予防が可能になります。当院では医師と理学療法士が連携し、患者様一人ひとりに合わせたリハビリプログラムを提供しています。PRP/HD-PRP療法とリハビリは車の両輪のようなものです。併用することで相乗効果が期待できますので、痛みが軽減した後も継続してリハビリに励んでいただくようお願いいたします。

Q: もし痛みが再発した場合、再度PRP/HD-PRP療法を受けることはできますか?

A: はい、状況に応じて繰り返し治療を受けることも可能です。PRP療法の場合、効果が切れて痛みが戻ってきた際には再度注射を行うことがあります。慢性の腱障害では数週間おきに計2~5回のPRP注射をシリーズで行うケースもあります(例:膝関節症で3回注射するプロトコルが一般的です)。一方HD-PRP療法は前述のように1回で長期間効果が続くことが期待されます。1~1年半程度痛みが落ち着く方が多いですが、年数経過とともにまた痛みが出てくる場合には再度HD-PRP注射を検討することも可能です。その際は初回と同様に血液を採取し再度HD-PRPを作製します。繰り返し治療しても安全性に大きな問題はありません。ただし、何度も治療が必要な場合は効果が十分出ていない可能性もありますので、他の治療法(例:手術や別の再生医療)も含め担当医と相談すると良いでしょう。いずれにせよ、再治療は可能ですので痛みが再燃した際は我慢せずご相談ください。

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