肩関節治療(肩関節外来)
Shoulder Clinic肩の痛み・不安定感でお困りの方へ
肩関節は体の中で最も可動域が広く、腕を前後・上下・回旋と自在に動かせる構造を持っています。その反面、外傷や繰り返しの使用により損傷しやすく、日常生活やスポーツ活動に大きな支障をきたすことがあります。
「肩が上がらない」「動かすと痛い」「何度も外れてしまう」といった症状は放置すると悪化や再発を招くこともあり、早期の診断と適切な治療が重要です。
主な対象となる症状・疾患
肩関節周囲炎(四十肩・五十肩/凍結肩)
加齢や使いすぎにより関節周囲の組織が炎症を起こし、痛みと動きの制限が現れます。夜間痛が強く、進行すると関節が固まる「凍結肩」になることもあります。
肩こり
首から肩にかけての筋肉が緊張し、重だるさや痛みを感じる状態。姿勢の悪さや肩関節の不調が影響していることもあります。
腱板断裂
肩の安定性を保つ腱板が損傷・断裂し、腕が挙がらない、力が入らない、夜間痛などが生じます。加齢や外傷が原因です。
インピンジメント症候群
腱板や滑液包が肩峰にぶつかり炎症を起こす状態。腕を上げるときの痛みや引っ掛かり感が特徴です。
石灰沈着性腱板炎
腱板内にカルシウムが沈着し、急激な炎症と激痛を引き起こします。突然肩が動かせなくなることもあります。
上腕二頭筋長頭腱炎
腱の炎症により肩の前面に痛みが出ます。物を持ち上げたり、腕を挙げる動作で悪化します。
関節唇損傷(SLAP損傷など)
転倒やスポーツ動作で関節唇が損傷し、不安定感やクリック音、痛みを伴います。
投球障害肩(上方関節唇損傷、腱板関節面断裂など)
野球やバレーボールなどの投球・スパイク動作で発症。不安定感や投球時痛、動作障害が見られます。
リトルリーグショルダー(上腕骨近位骨端線離開)
成長期の野球選手に多く、過度の投球により上腕骨の成長線に損傷が生じる状態です。早期の投球制限が重要です。
診断の流れ
詳細な問診・診察
- 症状の経過や生活・スポーツ歴を丁寧に確認します。
画像検査
- ・レントゲン:骨や関節の位置、変形の有無を確認
- ・エコー(超音波):筋肉や腱の損傷、炎症の状態をリアルタイムで確認
機能評価
- 可動域や筋力、不安定性の有無を評価し、治療方針に反映します。
治療方法
症状や損傷の程度、生活・競技レベルに応じて最適な方法をご提案します。
保存療法
薬物療法:消炎鎮痛薬の内服や外用
注射療法:関節内ステロイド注射、ヒアルロン酸注射
エコーガイド下ハイドロリリース:癒着した組織を剥離し可動域改善
リハビリテーション:柔軟性向上・筋力強化・動作改善による再発予防
再生医療(PRP/APS療法)
患者様ご自身の血液から抽出した成長因子を患部に注射し、組織修復を促進。手術と保存療法の中間的治療として有効。
手術療法
関節鏡視下手術:小さな切開でカメラを挿入し、関節唇修復や腱板縫合などを行う低侵襲手術
脱臼手術(バンカート法、ブリストウ法など):損傷組織を修復し再脱臼を防ぐ
リハビリテーションの重要性
肩の機能回復と再発予防にはリハビリが不可欠です。
当院では理学療法士が個別にプログラムを作成し、一貫してサポートします。
- 術後の可動域回復
- 筋力・安定性向上
- スポーツ動作復帰トレーニング
受診をおすすめするケース
- 数週間以上続く肩の痛みがある
- 夜間痛で眠れない
- 物を持ち上げたり腕を挙げると痛い
- 肩が何度も外れたことがある
- 投球やスポーツ動作で違和感がある
- 過去に肩を痛めてから可動域が戻らない
よくある質問(FAQ)
はい。肩の痛みや動きの制限、不安定感などは整形外科の専門領域です。当院では肩関節治療に特化した診療を行っていますので、早めの受診をおすすめします。
自然に改善することもありますが、回復までに1年以上かかる場合もあります。適切なリハビリや治療を行うことで、回復を早め、再発を防ぐことが可能です。
できるだけ早く受診してください。早期に整復し、固定・リハビリを行うことで再脱臼のリスクを下げられます。
症状の程度、関節の損傷具合、生活や競技への影響などを総合的に評価します。まずは保存療法を行い、改善が見られない場合や再発リスクが高い場合に手術を検討します。
1cmほどの小さな切開からカメラと器具を挿入し、関節内を確認・修復する低侵襲手術です。傷跡が小さく、回復も早いのが特徴です。
現在、PRP療法は保険適用外(自費診療)です。ただしご自身の血液を使用するため安全性が高く、保存療法と手術療法の間を埋める新しい選択肢として注目されています。
手術内容や症状によりますが、日常生活への復帰は数週間〜数カ月、スポーツ復帰は3〜6カ月程度が目安です。医師と理学療法士が段階的に復帰プログラムを組みます。
強い炎症がある場合は安静が必要ですが、完全に動かさない期間が長いと拘縮(動きの制限)が進むことがあります。医師の指示のもとで適度な運動やストレッチを行うことが大切です。
多くの場合は、症状や治療内容に応じて制限を設けながら仕事を続けられます。必要に応じて職場への説明書も発行可能です。
治療法や症状の程度によります。保存療法の場合は週1回〜隔週程度、手術後は3〜6カ月間の定期的なリハビリ通院が必要になることが多いです。
肩でお悩みの方へ
肩のトラブルは早期対応がカギです。
「年齢のせい」「そのうち治る」と放置せず、まずはお気軽にご相談ください。
当院では保存療法から手術、リハビリ、再生医療まで一貫して行い、あなたの「もう一度思い切り動かしたい」という想いを全力でサポートします。