肩の痛み・肩関節治療
shoulder夜、痛みで目が覚めてしまう、痛い方を下にすると眠れない(夜間痛)
この症状、ありませんか?
夜、肩や腰の痛みで目が覚め、寝付けないことはありませんか。
- 夜、痛みで目が覚めてしまう
- 痛い方を下にして横になると眠れない
- 楽な姿勢が見つからず、眠りにつくことさえ困難になる
- 寝返りを打つたびに、強い痛みで目が覚めてしまう
なぜこの症状が?考えられる主な原因
夜間に痛みが強くなる「夜間痛」は、炎症と圧力が主な原因と考えられています。特に、横になって寝る姿勢をとると、患部に体重がかかり組織が圧迫されることで、痛みが強まります。また、夜間は活動量が低下して血流が減少し、痛みを引き起こす物質が溜まりやすくなります。
考えられる主な疾患
夜間痛は、以下のような特定の疾患の兆候として現れることが多くあります。
- 肩の疾患
- 肩関節周囲炎(四十肩・五十肩): 加齢に伴って肩関節周囲の組織に炎症が起こる病気で、夜間痛は特徴的な症状の一つです。
- 腱板損傷・断裂: 肩の腱が損傷または切れてしまった状態で、横向きに寝ると肩が圧迫され、夜間痛が強く現れます。
- 石灰沈着性腱板炎: 肩の腱に石灰が沈着し、炎症を引き起こす病気です。夜間の激しい痛みから急に発症することがあります。
- 腰・背中の疾患
- 腰椎椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症: 横になる姿勢で神経への圧力が変化したり、血流が減少したりすることで痛みが強くなることがあります。足のしびれを伴う場合は、神経の圧迫が疑われます。
- 脊椎転移によるがん性疼痛: まれに、がんが脊椎に転移している場合、夜間に目が覚めるほどの強い痛みが現れることがあります。
- 股関節の疾患
- 変形性股関節症: 股関節の軟骨がすり減ることで、立ち上がりや歩き始めに痛みを感じ、進行すると夜間痛に悩まされます。
- 大腿骨頭壊死症: 大腿骨の骨組織への血流が悪くなり、骨が壊死する病気で、比較的急に痛みが出て夜間痛も特徴的です。
これらの症状は、ご自身で判断せず、専門医の診察を受けることが大切です。自己判断は、正確な診断を遅らせたり、適切な治療の機会を逃したりする可能性があります。
診断について
当院では、まず患者様の症状を詳しくお伺いします。いつから痛みが始まったのか、日中と夜間での痛みの違い、痛む姿勢や睡眠への影響など、夜間痛の具体的な特徴を丁寧にお尋ねします。
その後、触診や徒手検査(手を使った検査)を行い、痛みの原因となっている部位や組織を特定し、夜間痛を引き起こしている疾患を鑑別していきます。これらの問診と徒手検査を組み合わせることで、夜間痛の原因を正確に診断し、最適な治療法をご提案します。
治療について
診断に基づき、患者様の症状や原因に合わせて最適な治療法をご提案します。夜間痛の治療は、痛みを抑えるだけでなく、根本原因を解消し、身体の機能を回復させることを目指します。
- 薬物療法と注射による治療: 痛みの軽減を目的として、炎症を抑える非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や鎮痛剤が処方されることがあります。夜間痛が強い場合には、患部の炎症を直接抑えるために、関節内にステロイド注射を行うことも有効です。
- 理学療法とリハビリテーション: 痛みが落ち着いた時期には、肩や股関節の可動域を維持・改善し、筋力を強化するためのリハビリテーションが重要です。リハビリでは、日常生活での動作改善や再発予防を目指します。
- 物理療法: 温熱療法や低周波治療も、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげることで、痛みの緩和に有効です。
- 手術が検討される場合: 保存的な治療で症状が改善しない場合や、腱板の断裂が大きい場合などは、手術が検討されることがあります。
当院では、患者様一人ひとりの病状と希望を考慮し、最適な治療法を丁寧にご説明します。夜間痛による睡眠不足は、自律神経の乱れなどにもつながるため、早期の痛みコントロールが重要です。
症状を和らげるために(医師に相談の上で)
以下の情報は一般的なものであり、自己判断での対処は危険です。必ず医師の診断と指示に従ってください。
医師の診断を受けた上で、以下の対策を日常に取り入れることで、夜間痛を和らげ、より良い睡眠を得られる可能性があります。
- 適切な就寝姿勢の工夫: 痛む部位に体重がかからないよう、痛い方を下にして寝ることは避けましょう。クッションやタオルを使い、仰向けの場合は肩と床の隙間を、横向きの場合は痛くない側を下にして、抱き枕などで痛い方の肩や膝を支えることが有効です。
- 温める・冷やすの使い分け: 強い痛みや熱を持つ急性期は、患部を冷やして炎症を抑えましょう。痛みが引いて関節が固まっている慢性期は、患部を温めて血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。
- 無理のない範囲でのストレッチ: 医師の指導のもと、痛みのない範囲でストレッチを行うことは、筋肉の緊張をほぐし、痛みの軽減につながります。痛みを感じる場合は無理をせず、直ちに中断することが大切です。
これらの対策は、必ず専門医にご相談の上で行ってください。
一緒に見られることのある関連症状
夜間痛と同時に、以下のような症状が見られることもあります。
- 可動域の制限
- しびれ
- 首や背中のこり
これらの症状が複合的に見られる場合は、夜間痛の原因が単一の疾患にとどまらず、複数の問題が背景にある可能性があります。専門医による全身的な評価が非常に重要となります。
その夜間痛、あきらめないでください
「夜間痛」は、単なる「年のせい」や「疲れ」で片付けられるものではありません。
放置することで症状が重症化し、睡眠不足による体調不良や、日常生活に大きな支障をきたす可能性もあります。しかし、その痛みの裏には、適切な診断と治療で改善が見込める病気が隠れていることがほとんどです。早期に専門医にご相談いただければ、そのつらい痛みから解放され、快適な夜と日常生活を取り戻すことができます。
「たかが肩や腰の痛み」と思わず、まずは一度、専門医にご相談ください。